こんにちは、古川カイロプラクティックセンターさいたま整体院です。
今回は、当院のある岩槻区の隣の春日部市にお住いの40代の男性の症例です。
左の首の痛みから、左の腕までに痛みが・・・
2週間ぐらい前、朝起きたら左の首に痛みを感じたとのこと。左の首の痛みは強くなく、長くも続かなかったので、その時は気にしていなかったそうです。その1週間後ぐらいに今度は左の腕(上腕)が、突然痛くなってきたと思ったら、同じように左の首までまた痛くなってきてしまったようです。
首も腕も、朝とか寝る時などに痛みを感じることがあるものの、仕事中は気になることはない。そのうちに治るだろうと思い、とりあえず湿布をしたが改善しなかったとのこと。
原因に思い当たることはなく症状も良くならない。このままでは治らないと思ってクチコミサイト「エキテン」を検索、当院のホームページを見つけご連絡いただいたそうです。
初回の対応
身体全体のチェック
カウンセリングの後の身体のチェックで、左足の方が右足より少し長いこと、背中全体が硬い板のような状況になっていること、そして左首と左腕(上腕)に強いこり(張り)があることが確認できました。
足の長さの差(脚長差)があったので、まずその調整をすることにしました。脚長差は多くの場合、骨盤の歪みが原因になっていることが多く、この患者さんにも同様に骨盤の歪みがあったのでそれを矯正、脚長差はなくなりました。
「痛み」の状態についてヒアリング
首と腕への施術に際して「どんな感じの痛みですか?」と質問したところ、「分かりやすく説明するのは難しいが、筋肉痛みたいな感じかな。」との答えでした。私の方でも、これは一般的な筋肉症状だろうと判断し施術に入りました。
この時に曖昧なままにせず、もっと詳しく症状を聞いておけば良かったと後で後悔することになりました。
当院独自の療法で施術
一般的な筋肉症状を当院の「トリガーリセット療法」で施術した場合、施術中に患部の圧痛が一旦無くなるか、かなり軽減するのがほとんどです。
しかしながら、この患者さんの場合はそうはなりませんでした。首の方の圧痛は一旦無くなりましたが、腕の方はひじ近くの圧痛が半分くらいまでしか軽減できなかったのです。
二回目の対応
なぜか、症状が改善されなかった
2回目のご来院時、患者さんの表情は暗く第一声も不安そうな声で「前とあまり変わらなくて、痛みが出てます」ということでした。
こういうことは殆どないので少々驚きましたが、初回の施術が症状に合わなかったことは間違いないので、なぜそうなったのかその原因を突き止めなければと思いました。
改めて、どんな痛みなのかを細かくヒアリング
マッチしなかった原因は患者様の痛みの感じを一般的な筋肉症状と判断したからと反省し、改めて「痛みの感じ」についてより詳しく教えて頂けるようお願いしました。
すると、今回は「単に痛いという感じではなく、しびれたような痛いような変な感じが腕の中の方でしてて、何もしなくてもずっと感じてる。」との答えが返ってきました。
この患者さんの答えを聞いて、これは一般的な筋肉症状ではなく神経的な症状が出ている可能性がありそうだと感じました。首が痛くて腕にしびれに似た痛みを常に感じるということから、「斜角筋症候群」ではないだろうかと思いました。
<斜角筋症候群とは・・・>
「斜角筋症候群」とは首の筋肉の一部の「斜角筋」が硬くなることにより、首や腕や背中や胸に痛みや違和感やしびれ感を感じたり、時には腕に力が入らなくなったりする症状です。当院の症例としては余り多くないものです。
患者さんに「斜角筋症候群」に症状が似ていることを伝えて、斜角筋をチェックさせてもらったところ、左の斜角筋には強い圧痛があるものの右にはほとんど圧痛はありませんでした。左の「斜角筋症候群」の可能性が高いと判断し、その改善のための施術を行ないました。
初回のヒアリングを反省、「すごく楽になったと」の声に安堵
患者さんから施術の途中で「変な感じが薄れてきた」と言われ、また施術が終わったときには「すごく楽になった」と言われて本当にうれしかったです。本当に安堵しました。
最終的には効果を出すことができましたが、初回のヒアリングで症状を正確に把握できなかったことは今回の大きな反省点になりました。これからの教訓にしたいと思います。
「はっきり表現できないような痛み」でお悩みの方もご相談ください
今回は改めて、ヒアリングのときに正確な症状を把握することがいかに大切であるかを実感しました。
痛みの表現はなかなか難しいと思います。私も病院にかかる時に、お医者さんから「どのような痛みですか?」と聞かれた際に戸惑った経験があります。
どんな痛みかは本人しかわからないことなので、ご自分が感じておられるイメージを出来るだけそのまま表現していただくことがポイントだと思います。
当院は今回の反省をもとに、これまで以上に詳しく症状を確認し正確な判断ができるよう努めて参りますので、はっきり表現できないような症状の方もどうぞお気軽に当院にご相談ください。
どうぞよろしくお願いいたします。