こんにちは!『古川カイロプラクティックセンターさいたま整体院』です。
今回は「股関節だと思うが、随分前から右足のつけ根の調子が悪くなって、ひどくなると足が上がらなくなる」と仰る、さいたま市岩槻区の60代女性のケースを紹介します。
◆「股関節」の動きが悪く、長く歩くと足が上がらなくなる!
「7、8年前から右足のつけ根に違和感を感じるようになった。右足を内側に動かそうとすると股関節が痛くなりそれ以上は動かせなくなる。外に開こうとしても途中までしか開けない。普段はそんなに気にならないが、長く歩いたり身体が疲れたりするとつけ根あたりが痛くなり、ひどくなると右足が上がらなくなるので歩くのが辛くなる。左は全く問題ない」とのことでした。
◆可動域に少し問題があったが、原因は「股関節」ではない可能性大!
そこでまず仰向けに寝てもらい、「股関節」の可動域を検査してみることにしました。
内側へ捻る動き(内旋)の検査では、動かすとすぐに股関節のところに痛みが出て動かせなくなりましたので内旋の可動域はかなり狭いということが確認できました。
次に外側へ捻る動き(外旋)の検査では、股関節ではなく太もも内側の筋肉(内転筋)に痛みが出て十分には開きませんでした。結果、外旋の可動域はいくらか狭いということが確認できましたが、同時に「股関節」が原因ではないということも確認できました。
その他の可動域の検査でも「股関節」周辺にに痛みが出ることはなく、可動域にも問題はありませんでした。
可動域の検査の結果は、内側へ動かす内旋の時だけに「股関節」周辺に痛みが出ただけだったため、「股関節」に問題がある可能性は少ないと思われました。
◆本当の原因は、インナーマッスル「腸腰筋」である可能性!
これまでも「足のつけ根が痛い」とか「股関節が痛い」と訴えられる方が多く来院されていますが、実際に検査してみると、この方同様に足を内側に動かすと「股関節」のところに痛みを感じられるもののその他の動きでは殆ど問題ないというケースが数多くありました。
このようなケースは殆どの場合、「股関節」自体に問題はなく「股関節」に接している「腸腰筋」という筋肉(インナーマッスル)を傷めておられることが分かっております。
では、なぜ足を内側に動かしたときに「股関節」のところに痛みを感じるかというと、動かすことで大腿骨の骨頭が硬くなっている「腸腰筋」を圧迫するためと考えられます。
「股関節」に「腸腰筋」が接していても、「腸腰筋」が硬くなっていなければ圧迫されても痛みを発することはありません。
※皆さんも「腸腰筋」という名前を聞かれることがあると思いますが、これは「腸骨筋」と「大腰筋」という主に足を上げる働きをする2つのインナーマッスル(身体の深いところにある深層筋)の名前の一文字ずつを取って名付けたものです。
◆「腸腰筋」は「股関節」に接しているので勘違いされやすい!
「腸骨筋」というのは骨盤の内側から、一方「大腰筋」は腰椎の横から始まる筋肉で、それぞれ「股関節」の方に向かって伸びておりますが、「股関節」近くで一体化したようになって「股関節」の前を通って大腿骨の裏側につながっています。
つまり「腸腰筋」が「股関節」に接しているため、その接している部分が圧迫されて痛みを発すると、「股関節」自体は痛みを発していないにも拘わらず、さも「股関節」が痛みを発しているように勘違いされることが多いということが言えます。
◆「腸腰筋」施術で痛みは消失、原因が「腸腰筋」であることが判明!
今回も「腸腰筋」が傷んでいる可能性が高いと考え、「腸腰筋」を当院独自の『トリガーリセット療法』で施術したところ、右足を内側に動かしてみましたが痛みは全く出なくなっていました。
この結果は、この方が長い間「股関節」が悪いと考えてこられたことは勘違いで、本当は「腸腰筋」という筋肉を傷めていたということを証明したことになります。
痛みや違和感の原因は「腸腰筋」であったということを説明したところ、すごく驚いておられました。
◆「腸腰筋」を傷めた原因は、保育士の仕事⁉
「腸腰筋」を傷める原因で最も多いのは「股関節」を深く曲げる姿勢だと考えています。深く曲げることによって「腸腰筋」が圧縮されて傷められるからです。
実際に傷めた人は間違いなくそういう姿勢を取っておられることも分かっています。
この方は長年保育士をされており、仕事中は幼児相手に中腰や腰を落とすかして身体を低くして対応するため、自ずと「股関節」を深く曲げる姿勢を取ることが多いとのことでした。
7、8年前から違和感を感じ始めたとのことでしたが、たまたまその時期に負担が大きかったのか、あるいはそれまでの負担の積み重ねが出て来たのか、または年齢から来たとも考えられますがはっきりは分かりませんでした。
◆症状の予防や改善促進のためのストレッチをアドバイス!
この方の場合、仕事中は「腸腰筋」を傷める悪い姿勢を取らざるを得ないため、次善の策として予防や改善促進に役立つストレッチをアドバイスしました。
今後は職場以外でも姿勢に気を付けると共に適宜ストレッチをしていただいたら、これまでのような症状は出にくくなると考えています。
◆当院は症状改善の他、原因究明にも常に注力!
当院は再発防止のため、常に本当の原因を解明するするように努めています。その結果として、これまで殆どのケースで本当の原因を明らかにすることができています。
特に今回のように症状がなかなか改善しないケースでは本当の原因が分かっていないことが考えられますので、特に様々な観点から原因を究明するよう気を付けています。
今回も本当の原因を解明することができたと考えていますが、皆様の中でなかなか改善しない症状や原因不明の症状にお悩みの場合はぜひ当院にご相談ください。
しっかり原因究明にも対応させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
ご連絡をお待ちいたしております。